キャリアコンサルタントのTAKAは、
ある日、新卒入社2年目の転職希望者に対して、こんなアドバイスをしていました。
「新卒入社1、2年で会社を辞めたら経歴に傷がついてしまいますよ!!」
「とりあえず3年勤めてみて、そこから他の会社も見てみたらどうでしょうか!!」
「少なくても1社で3年は勤めた方が履歴書の見え方は良くなりますよ!!」
(今どきこんなアドバイスするやついないか。
いや、当時は、実際は若手層の登録者促進のため、
逆に転職を促してたり、してなかったり。。。。笑)

私は、日本で働いていたとき、人材紹介会社に勤めていました。
キャリアコンサルタントとして、転職希望者の面談をしているとき、
上記のようなフレーズをよく伝えていました。
ぶちゃけ、転職したければ、どんどん転職すればいいと思ってた。
なぜって、自分自身、別に嫌なら新卒入社した会社で3年も勤めず
辞めればいいと思ってたから。
話をきていく中で、私自身、入社して2年目、3年目だったということもあり、
担当する転職希望者の方も同年代から2、3個上ぐらいの方が多かったです。
その分、共感できる部分も多かった。
話を聞きながら
「いやぁ、いってることわかるわぁー。
いやぁ、私も今退職しようか迷ってて、同じこと考えてましたよ。
こんな会社、明日にでもやめてやろうかと…….お互い人生つらたんですよね。」
って口には出してませんよ。
ただ心の中では、そんなふうに話を聞いてたのを覚えています。

石の上にも3年!新卒3年以内離職率xx%!3年!3年! その3年の縛りって何なんでしょうね。なんだよ、3年て、ちょっと黙れ。。ってなります。
まぁ、でも、今思うと、なんだかその3年の理由がわからいないでもないです。
3年ってちょうどいいなぁー。と思うんですよね。
ある程度、会社のこと、仕事のこともわかってきて、1人前で仕事ができる。(でき始める。)
だから、考える人は考え始めてもいい時期なんじゃないかと。
「自分は、この会社でいいのか。」
「やりたいことができるのか。」
「他に可能性はないのか。」
等々
それは至極まっとうなことなのかなと思います。
私も色々考えました。
留学にいく可能性、
このままこの会社で続けていく可能性、
もしくは留学じゃなくても、海外出張と駐在とかができる会社に転職できる可能性。
今まで、いわゆりなレールしか歩んでこなかったから、なかなか踏み出せなかったりもした。
(詳しくはこちらの記事で)

まぁ、どうすればいいかの答えは人それぞれで、
誰かが決まって答えを出してくれるわけではありません。
自分の人生は自分で決めないといけないし、
愚痴愚痴言ってても誰も助けてくれません。
「自分の力で変えていかなくちゃ。」
とは言いつつも、じゃあ世間でよく聞く、新卒3年以内の転職は辞めたほうがいいのか。
本当のところはどうなのか。というのを個人的な経験から綴っていこうと思います。
まずは、結局新卒入社、1、2年で辞めてしまってもいいの?
転職できるのか?

個人的には、別に新卒1年目で退職してしまってもいいと思いますし、
条件を選ばなければ、転職だってもちろんできます。
前職で面談担当した人は、新卒3年以内でも内定がでて転職した人は何人もしますし、
今は人材不足の売り手市場(2年前と変わってなければ….)、求人はたくさんありますし、
企業としても第2新卒層を求めているところもたくさんあります。
もちろん、内定がでても希望の条件じゃなかったり、
希望の会社じゃなかったりした人もいます。
逆に、内定が出ないどころか書類選考すら通らない人も何人かいました。
結局は人それぞれで、その人次第。その人の能力次第。その人の転職動機次第。
同様に、運もありますね。その人が転職したい就職先にもよると思います。
だから100%「Yes」とは言えないし、100%「No」とは言えない。だけど、
最近では結構若手層は転職しやすくなってきてるんじゃないかなぁーと。
どうして第2新卒でも転職できるのか。

現状、たくさんの中小企業は人材不足です。特に若手、20代後半〜30代前半の層。
1年に1回新卒採用で定期採用をしている多くの大企業のほとんどと違って、
中小企業の多くは定期採用を行っていません。
そのため、採用をかけるときは、退職者が出たときの欠員補充か、
増員を行う中途採用がメインです。
新卒採用って結構、手間暇かけてるんですよ。
大学生はまだ社会人ではないので、
社会人としてはあたり前のマナーが当たり前ではない人が結構います。
説明会に遅刻してくる人はいるし、面接ぶっちする人はいるし、
そしてきちんと挨拶ができない人はいるし。
自分が就活生として活動していたときは気づきませんでしたが、
自分自身も結構なめてたかもしれません笑。そんなやつはミジンコ以下、つまり俺はミジンコ
だから、挨拶が元気にできるだけでもすごくいい印象が残ります。
説明会の受付をしていたときも、挨拶がハキハキしてた子は、
もう一度名前を確認したりしてました。
(話がそれました。こういう話はまた別の記事で書こうと思います。)
大手企業と違い、中小企業にとっては、毎年いわいる採用活動をして、
入社後に、社会人の基礎から教えて、仕事を教えて1人前にしていく余裕はありません。
ある程度、経験がある即戦力の採用、つまり中途採用が主流となってきます。
ただ、企業側の目線で見ると、今の売り手市場の中で、
その若手層で優秀な人材を確保するのは本当に難しいです。
どこの企業でも採用したいと思っている人材は、競争率が非常に高くなっています。

売り手市場では、企業側は、採用する側として選ぶ立場にいる一方で、
転職者に選んでもらう立場でもあるからです。
どうしても採用がしたくてもできないとき、企業は採用ターゲットを広くします。
2通りあります。
1つは、年齢層をあげる。
よりプロフェッショナルな即戦力となる人材の採用にシフトする。
30代後半〜40代前半くらいまで。
もう1つは、もちろん年齢層を下げる。
いわゆる、第2新卒採用、ポテンシャル採用にシフトする場合。
この2通りがある中で、企業は後者のより若手にシフトするケースが多いです。
理由は、ある程度経験があって、年齢が高い(40-45歳ぐらい)人材の採用は
企業としてハードルが高いです。
同じ職種でも企業によって仕事のやり方、進め方が微妙に違うことはよくあることです。
転職者が、転職後にそのやり方に馴染めない場合も多々あります。
もしくは、組織の構成を考えたときに上手くフィットしない場合もあります。
例えば、企画部の今いる部長の下に入ってほしいけど、経験的には転職者(応募者)の方が豊富という場合は、(特に欠員補充の採用の場合)、その部長の上につく人材としてその候補者を採用するわけにはいけません。その候補者の人の年齢が、入社後に所属する部署の部長より年齢が上だと、やっぱり誰かは気になりますよね。日本は年齢を気にする文化ですし、組織を大事にする文化です。
そう考えると、ある程度、社会人の基礎を経験している、第2新卒を採用して、
その後研修していくというのが、手間がかかるようで一番手っ取り早い方法です。
こういった背景を考えると、世間一般で言われている
「新卒3年以内」に転職・退職することは十分すぎるほど可能です。

最近では、転職自体が一般的になっていますし、
そこまでネガティブになる必要はないと思います。
おまけ……
企業の若手社員はなぜ転職したいと思っているのか。
転職希望者との面談を通して、大きく3つに分かれると思います。
1つは職場環境が悪い系の理由。
上司にパワハラ/セクハラまがいのことをされて、精神的にやばくなっているとか。
平日なのにも関わらず毎日飲み会参加が強制で、休日出社も当たり前、
何度も体調を崩したとか。

そういう身体的なことだったら、主張してそれが変わらなければ、
すぐに辞めた方がいいと思います。
今は、サービス残業、ブラック企業など、世間の関心、また批判は、
今まで以上に大きくなってるんじゃないかなと思うので、転職の際に、
こういった理由でもそこまでネガティブな印象は与えないと個人的には思います。
2つ目は、この会社だと俺のやりたいことができないというやりがい系、 キャリアアップしたい系の理由。 (入社前とのギャップがあった、イメージと違ったとか。)
この理由の場合は、どうしてできないか?の理由(理由付け)が大事になるかと。
例えば、
やりたかった事業部がクローズして、自分が全く興味のない別事業部に配属になった。
そもそも入社前に理解していた事業と実際の事業が違った。
やりたいことはできるがそれができるのは、5年ほど経験を積んでからじゃない
と無理と言われた。
新卒時は、志望業界の会社から内定は出ず、やむ得ず今の業界/会社に就職したが、第二新卒枠で再チャレンジしたい。
これ系統は、転職先の企業からどのように捉えられるかは会社次第なので、
それだったらしょうがないと思われたり、あるいは、この人は忍耐力がないんじゃないか。
うちの会社に入ってのすぐに辞めてしまうんじゃないか。
等ネガティブに捉えられることも多いですし、逆にキャリアアップ系だと、
転職理由の中で一番ポジティブに捉えられる可能性もあるので、王道っちゃ、王道!の理由。

最後はお給料系の理由。
新卒で入社して、研修が終わってから毎月目標・ノルマは達成しているが、
ボーナスがでない。
給料が1年目と変わらない。
他の会社の同年代と比べて極端に低い。
お金まわりの話も、割とネガティブに捉えられやすいですね。
大事なのは、自分のスキル・能力の相場、「市場価値」を知ることです。
その会社の給与基準が低いのか、
もしくは自分の能力・パフォーマンスが低いから給料が低いケースもあります。
ただ、お金は大事です。
以上、今までの自分の経験から思ったことを綴ってみました。
それでは今日はこのへんで、失礼します。